人生そのものをシンプルに暮らす

人が本当に生きていくのに必要な物は、いったいどれくらい必要なのでしょうか?
実はスーツケース1つの荷物があればそれで十分だったりするのです。
よくスーツケース1つだけで世界中を旅している人達を多く見かけます。
そのときに必要な分だけを調達して、それ以上の荷物は多くなると逆に
旅の途中で荷物が多くなり動き辛くなるものです。なので多くの旅人は今の自分に
とって必要以上の荷物をあまり持ちだがりません。
しかし、自分に必要なモノをちゃんとジャッジして役目を果たすまで大切に
使い続けます。
私たちの今の暮らしの中でも旅人と同じです。
普段の日常の中に、本当に必要なモノを選んで、また最低限の
モノだけの生活がどれだけ健やかな暮らしになるでしょう。

今、世の中では沢山のモノが溢れかえっています。
果たして私達は元々はこんなにモノが必要だったでしょうか。
経済を豊かにするには多くのモノを作り、消化しては破棄し、また再販して、
飽きたらまた新しいモノを作り続けなければなりません。
そしてやがてはその中には実は多くのモノを捨てられなくなってしまう人も多くいるのです。

例えば、私達が何かモノを買って、自分のものにしたとしましょう。しかしそれらのものは
本当の意味であなた自身のものと言えるでしょうか?
たとえばある企業のブランドの洋服を買ったとします。洋服は布から出来ていて、
布は繊維からできています。繊維には様々な種類がありますが、
基本的にはあらゆる樹木からできているのです。
では樹木といえばどこからくるのでしょう? そう、樹木はもともとは地球のものです。

私達は地球から頂いたものを着て暮らしているのです。
石油製品にしても、この世の中にあるものすべてのものはもともと
地球にある自然界から採伐してできたものです。
私達は地球から頂いた資源のものを着たり、使ったりして暮らしているのです。

ならば本当は私達が買って着ている服や物資は本当の意味で『自分のもの』と言えるでしょうか?
この世の中で自分自身のものといえるものなどは本当は1つもないのではないかと思ってしまいます。

すべては地球からの借り物。

本当は私達はあらゆるものを借りているだけで、
これは私のものだと思うのは、傲慢であり、驕りなのではないでしょうか?
この世の中で私達が所有できるもの、持っているもの『私のもの』というのは基本的には
何もないのだと思います。究極論を言えば、自分の身体だって
本来はやがては骨となり地球に帰って行くのです。

地球からの借り物。

しかし本当に自分のものとなるものもあります。それは無形のもの。
日々の暮らしの中でたくさん受け取れるもの、それは心の経験と感動、愛情などはいつまでも
私たちの心に残ります。

人に与えたり、与えられたり、私達の生活や暮らしを豊かにするものは実は無形のもの
心の充実や愛情などの部分なのではないでしょうか?

豊かな暮らしとは必要以上の有形のものを買い込むことではなく、所有することでもなく
必要な分だけをジャッジして、私達の手元にあるものは地球からの借り物なのだと
思えると、借りたものは大切に使い十分に役目を果たしてくれたら感謝して
地球にお返しする。そういった心のゆとりを持つことが大切ではないでしょうか?

私達の周りには有形のものが溢れています。そしてそれぞれ人によって必要なものもたくさんあるかもしれません。
まずはモノというものに対する視点を変えてみてください。
自分のモノなどは何もないのだと思えると、すべては地球のモノからの借り物であって、
役目を果たしたら返すときがくるんだと。
そして私達がいつまでも持っていられるもは無形の愛情や経験、感動
形のないものだけなんだと。

わたしたちの生活の中にある姿形あるものには実は自分のものは何もなくて
すべては借り物。そんな視点を持って暮らしていけると、私達の生き方そのものや
人生そのものをシンプルに、健やかな暮らしに変わっていくのかもしれません。

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